高山くん。
こんにちわ。
今日は投資用物件で金融機関から既存の借り入れがある場合の金利の交渉についてお話するね。
よろしくお願いします。
金利を下げることが出来れば返済額を減らすスピードを早めたり、総支払年数を短縮出来たりするよね。
不動産投資の経営の観点からしても有効な手段だということは分かっているけれど、実際にどうやったらよいか分かるかな?
融資をしてもらっている金融機関に問い合わせをして、
「既存で借り入れをさせて頂いているのですが、金利の引き下げを検討して頂けませんか」
と話してみるとかですかね・・・
要件は伝わるけどそれで金融機関は「じゃあ金利を下げましょう」となるかな?
難しいと思います・・・・
正攻法とかってあるんですか?
絶対ではないけどいくつかコツはあるので話させてもらうね。
金利について考えてみる
不動産投資に対して融資を行う金融機関にとって金利は財源の生命線です。
融資を行うに際して金融機関内で稟議も行っていますし、事務作業も発生するので時間もお金も掛かっています。
従って金融機関からすれば極力融資を行った際の金利を維持したいというのが心情です。
私は過去に数回金融機関から融資を受けていますが、金利の引き下げを金融機関から提案されたことは一度もありません。
上記の状況をひっくり返さなければならないので、こちらもそれなりの根拠、情報、エビデンス(証拠)を出さなければならないということを認識しておいて下さい。
借入期間と借入金利に応じた総支払額を把握する
返済方法には
・元利均等返済
・元金均等返済
があり、返済額の計算方法が違います。
計算式を覚える必要はないので、Googleで「不動産投資 金利 計算」で検索して、シミュレーションサイトで算出してみてください。
長期間で借り入れを行っている金利を下げられた時の数字を見るとやる気が出ますよ。
実際の金利交渉を行うにあたって
上記で金利交渉を行うにはそれなりの根拠、情報、エビデンスが必要と記載しましたが、具体的なリソースの候補をピックアップしてみます。
・融資時から継続して安定した賃貸経営を続けている
・融資時より賃貸経営状況が改善してキャッシュフローが増加した
・定期的なキャッシュ(資産)の貯蓄を行い、提示できる数字が増加した
・勤めている会社で昇進した
・会社員、個人事業主としての年収が上がった
・他の金融機関から現在借り入れを行っている金利より低い金利を提示された
上記内容を伝えた上で再度エビデンス(レントロール、確定申告書、現在の金融資産情報等)や低い金利を提示してきた金融機関の情報を提出することになります。
当たり前ですがその場合は迅速に正確な情報を提出して、きちんとした対応が取れる経営者であることを示す必要があります。
金利交渉がうまくいかなかった場合の対処について
金利交渉を行う金融機関によって審査内容は違いますし、個人・法人の状況によっても結果は違います。
不本意ながら金利交渉がうまくいかなった場合には以下のアクションが選択肢として挙げられます。
現在の金融機関からの借り入れを継続
せっかく色々金利交渉の準備をしたのにうまくいかなかった場合はちょっと凹みますが、切り替えて行きましょう!
継続して安定経営を続けて更にキャッシュが厚くなった時に、再度金利交渉をすれば引き下げのチャンスは巡ってきます。
また明確な回答を頂けるかは金融機関次第ですが、金利引き下げとならなかった理由をヒアリングしてみるのも対策を立てる上で参考になると思います。
繰り上げ返済を行い、借入額を減らす
長期で融資を受けている場合は、最初のほうはなかなか借入額が減っていかないこともあるかと思います。
その対処法の一つとして繰り上げ返済があります。
不測の事態が発生した場合に借入額が少ないとなんとか踏ん張って経営を続けていくことができるかも知れません。
繰り上げ返済のデメリットはキャッシュポジションの低下による直近の修繕費等の捻出が困難になる可能性があること、新規物件の購入資金が不足してしまうことなどが挙げられます。
修繕費の貯蓄は必要ですし、物件を買い進めていきたい方は自己資金がないと難しくなるかも知れません。
従ってみなさん自身の状況を判断して繰り上げ返済を行うかを判断して頂きたいと思います。
他の金融機関への借り換えを検討する
金利引き下げの交渉がうまくいかなかった結果、他の金融機関に借り換えを打診したら、現在より低い金利で借り換えを行えることになったとします。
とても喜ばしいことですが、いくつか注意点があるため確認して下さい。
・融資手数料や収入印紙代が必要となる
・抵当権設定・抹消登記費用が掛かる
・現在借り入れをしている金融機関に対する一括返済の手数料・違約金が掛かる場合がある
上記のことを加味した上で借り換えが有用であるかを判断して下さい。
補足事項として、とても重要なことなのでお伝えしておきます。
借り換えを行った場合に現在借り入れをさせて頂いている金融機関との今後の取引を断られる可能性があります。
そのことも頭に入れて借り換えを検討する必要があります。
私はどこかのタイミングで専業大家の収入がメインとなる時期が来ることを想定しています。
その時に物件を買い進めるにあたり、融資が付きづらくなることがあると思っています。
その際に金利は高いけれど、融資スピードが早く、融資が下りやすい金融機関はカードとして持っておきたいと考えています。
従ってそのような金融機関に対しては借り換えを行わない方針です。
これは今の私の状況から判断した結果であるので、みなさん自身で計画してみて下さい。
総括
・金利について金融機関側の背景を理解する
・借入期間と借入金利に応じた総支払額を把握する
・実際の金利交渉を行うリソースについて確認する
・金利交渉がうまくいかなった場合の対処法について考える
今回は以上となります。
それではまた!
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